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天地創造

■聖書の箇所 創世記1章

 「はじめに神は」聖書冒頭のこの言葉は、聖書全体にとって欠かすことのできない導入であり、すべての物事は神が主導権をとっておられるということを宣言する言葉です。初代教会の指導者の一人であるアウグスティヌスは、次のように言っています。「神様は無から有を創造されました。何もないところから神様がお持ちの力によって一切のものが造られた。しかも、神様は、何か機械を作るというのではなくて、愛に満てるお方として、愛の創造者として、愛の交わりの対象である人間を創造の冠としてお造りになった」と。そう考えてみるときに、この言葉は神を賛美する言葉であるとも言えると思います。

 2節には、「神の霊が水のおもてをおおっていた」と記されています。「水の上を神の風が吹き荒れていた」と訳している英語聖書もありますが、自然現象としての風ではなく、聖霊なる神ご自身に言及した箇所だと理解することもできます。創造における聖霊の働きが、上空を舞いつつ、雛鳥を見守る親鳥のイメージで、心優しい聖霊の姿が印象的に描かれているのです。

 このように、「はじめに神は天と地とを創造された」とあるこの神は、三位一体の神様です。使徒パウロは、イエス・キリストはすべての物の創造者である、と宣言しました。私たちのことを愛し、その命さえも十字架の上で捨ててくださったイエス・キリストがすべての物の創造者でもあり、さらにすべての物を新しくしてくださるお方であるということを知ることは本当に大事なことです。

 この世界は非常に良い物として造られました。しかし、創造の冠として造られた人間が神から離れて罪を犯したために、すべての被造物が虚無に服して、苦しんでいる。そのことのために、主イエス・キリストがこの世に来られた。十字架にかかり、死んでくださり、人類と宇宙を破滅に導こうとする罪を一切飲み込んでしまったばかりではなく、復活の新しい力をもって、よみがえり、人類の最後の敵である死を打ち滅ぼしてくださった。このお方を信じる人は永遠の命をすでに得ている。これが聖書のメッセージです。
by nazach | 2017-05-07 19:10

札幌ナザレン教会 牧師 古川修二のメッセージ


by nazach